知り合いの自称霊感女をハメた話する
まずスペック
俺 大学生
霊感女 高校の頃のクラスメート
ハタから見たらいわゆるメンヘラ女だった
常に妙なことばっかり言っちゃうせいでグループから省かれるタイプ
そんなAとこの前道端でばったり出くわしたんだ
正直死ぬほどびっくりした
髪はボサボサで目は充血してて もこっちを10回殴ったような外見になってた
高校時代は地味とはいえまだ普通の容姿だったのに
最初は誰だか分からなくて困惑してたけど 向こうから「私Aだけど、覚えてる?」と切り出してきた
高校時代はボソボソ喋ってて何言ってるか聞き取れないレベルだったのに
今のAはやたらハキハキ喋ってちょっと怖かった
「おー、久しぶりじゃん」なんて話してたら
急にAが「ねえ、折角だしちょっとその辺でお茶してかない?」って言い出したんだ
その時のAのにやけた顔がめちゃくちゃ怖くて印象に残ってる
そんなゆっくり話すこともないだろ…と思って
ちょっと今から急いで行かなきゃならない所があるからって断らせてもらった
でもAは「どうしても話したいことがあるの!」と食い下がってきた
あまりに真剣な表情で言ってくるものだから、俺も少したじろいじゃって
まあ、少しくらいならいいか…って すぐそばのファミレスに入ることにしたんだ
Aが「>>1くんは今の生活に満足してる?」って切り出してきた
もうこの時点で軽く察してたけど 話を聞く限りAは妙な宗教にハマってるようだった
どうやら俺を勧誘しようとしてるらしく、神の導きがどうたら 絆がどうたらってまくし立ててきた
「私達の宗教は人の才能開花させることで運命を操ることをモットーとしている
私はこの宗教に入って変わることができた
先輩教徒曰く私には生まれながらにして強力な霊感があるらしい
何の才能もないと思っていた私にも霊感という人並外れた素質があることをこの宗教に入信することで知ることができた
>>1くんも私達の仲間になればきっと何かの才能に目覚めることができるはず」とのこと
遠回しに「お前は今は何の才能もない」って言われてる気がして少しムッとした
正直帰りたいと思ったけど、席を立とうとしたら物凄い形相で睨まれたから帰るに帰れなかった
目を閉じて額に両手の人差し指を当てるA 背後霊を読み取る儀式らしい
なんかシュールでちょっと面白かった
しばらくそのままの体制でいるかと思ったら 急に目をカッと見開いて
「>>1くんに悪霊が取り憑いている!」と大声で叫んだ
周りの席の客の目が痛かった
今すぐに浄化の儀式を行わないと大変なことになってしまう
何か悪霊に取り憑かれるようなことをした覚えはないか?とA
ここで俺はAをやり込めるいい方法を思いついた
間違いなくそれが原因だ!と騒ぐA
そこで俺は「これがその絵なんだけど…」とiPhoneで一枚の絵を表示してAに見せる
Aはその絵を見るや否や「ヒッ!」と素っ頓狂な悲鳴を上げてガクガク震え始めた
「この絵には強力な怨念が取り憑いている」「作者はこの絵に膨大な量の呪いを封じ込めているのが分かる」「きっと作者はもうこの世の人ではないのだろう」とA
まあその絵描いたの小学生の時の俺なんだけど
A曰く「私の力じゃ詳しい人物像までは分からないが、きっと恐ろしいまでに狂った人物」「日本人ではなさそう」「既にこの世の人ではないのは確か」とのこと
何度も言うがその絵の作者は小学生時代の俺
余りにも絵の具を使うのが下手くそすぎてグチャグチャな絵になってるだけ
「もうこれ以上は見ていられない!」と俺にスマホを突き返してきた
「実はこの絵、インターネットで拾ったものじゃなくて 俺の亡くなった友人の絵なんだ…」と言ってみると
Aは「きっとその友人は>>1くんをあの世に引きずり込もうとしている!」「すぐに私達の力で浄化しなければ!」と大慌ての様子だった
「名前から死臭が漂ってくる…」とか呟いててさすがに吹き出しそうになったけどなんとかこらえた
折角だしネタバレはその友達本人にしてもらおうと思って
Aにトイレに行くと伝えて席を立った
なんか知らんけど睨まれたけどもはや全く怖くなかった
「人のことを勝手に殺すな」と笑い混じりに怒られた
電話でネタバラししてもらうかとも思ったけど、運良くBは俺のいるファミレスのすぐ近くにいるらしいので直接バラしてもらうことにした
席に戻るとAは頭を抱えて「悪霊がー、悪霊がー」とブツブツ言ってた
続ける
Bが到着するまでAに宗教の詳しい話を聞いてみることにした
Aの宗教(以下山田教団)の信者は日々自分の才能を呼び覚ます修行を続けているらしい
ある特殊な手段を用いることで人間の脳の使われていない部分をフルに使い 人並外れた力を呼び覚ますのが修行の内容らしい
ケンシロウが似たようなこと言ってたなー、なんて考えながら聞き流してると
Aがまた小さな悲鳴を上げた
は?
俺の背後霊が自分を浄化しようとしているAに怒ったらしい
A「嫌だ!怖い!お願い!>>1くん!すぐに私達の教団の力で悪霊を浄化して!早くしないと私まで取り殺される!」
なにいってんだこいつ
ファミレスの前に着いたらしい
Aに「一回外に出よう」と提案して ファミレスの前にいるBの所へ向かうように仕組んだ
店の外に出るとすぐそこにBが立ってた
偶然を装って話しかける
俺「お、B(あえてフルネーム呼び)じゃん!」
B「おお、>>1!久しぶり!」
Aは「え?Bって…」ときょとんとした様子
ここで今までのことを全部バラした
全部話し終わる前にAがブチ切れて俺の脛に全力キックを入れてきた
俺が悶絶してるとBが「やべえ!悪霊が騒いでる!やべえ!山田教やべえ!」なんて一人で煽り始めた
Aの顔は真っ赤になってた
ちょっと申し訳ないことしたかな…と宥めようとしたけど
もうAは完全に暴走状態
信じられないような大声で叫び出した
いよいよマズイと思って「おい」と肩に手を置くと
「悪魔が私に触るなーーー!!!」と絶叫
Bは煽るのやめて110番に電話してた
てかチャイムは何だったんだろうな
警察署で事情を説明すると俺とBも余り人の神経を逆撫でしないように、って警察の人に怒られた
よく考えたらそりゃそうだ
後で知った話だけど Aは今までにも何かのきっかけで発狂して捕まったことがあったらしい
最終的に俺とBだけ帰された
Aがその後どうなったかは分からない
ごめん
チャイムはさっきから不定期に鳴ってるけど何回覗き穴から外見ても誰もいない
Aじゃないと思う 俺の家知らないはずだし
てかリアルに怖いじゃんw
チャイムは釣りとか抜きで鳴ってる 多分酔っ払いだろ
気にしないで寝る
読み返してみたらさすがにやりすぎた感があるな
今度まともにAと話す機会があったら謝る
乙でした
きっとAも宗教にハマりさえしなけりゃただの少し暗い奴だったんだろうし
マジでやりすぎたって反省してるわ
チャイムは少し収まってきた
寝るわ
Aにはかかわらないほうがいいよ
でも何するかわかんないから気を付けてー
参照元:https://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1398531234/
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